Friday, January 30, 2015

ニューヨークの大学院で「英語がひどい」と言われました。第5回


完璧じゃなくても、「あぁ、あれでいいんだな」



Michiyo:     バラエティがないので、「自分の本当に思っていることを日本語と同じレベルで伝えきれないな」って思うので、もちろん単語力もつけたいし。それに、表現できない、一歩ちょっと躊躇してしまうっていうのは、やっぱり文法ができてないなって思うこともあって。言いたいことがあると、もう単語だけをバーって並べてしまって、相手の理解に頼ってるみたいなこともあって。下手な発音でもいいので、文章で、相手にもわかるような話し方をできるようにする。それってやっぱり心理的なところだけじゃなくって、そのパッと、一瞬で言葉を伝えるとかっていうのが、まだ、こなれてないっていうところもあるので、その「こなれる」っていうところもすごい大切なのかなと思っていて…っていう感じですね。

KEC Emi:    Michiyoさん、今お話をされている中で、「あんな感じで話したいんだよな」っていう方をどなたかイメージされているように思ったんですが、どうですか?複数の人の要素をまとめた、架空の人物でもいいんですけど。「ネイティブでなくても」、「発音がそんなに上手じゃなくても」というキーワードから、今までに出会ったたくさんの方の中で、「あんなふうに話してみたいなー」っていう方、どなたか思い浮かびますか?

Michiyo:     あぁ。去年2ヶ月間、国際機関でインターンシップをしたんですけど。

KEC Emi:    はい。



Michiyo:     まず職員になる条件として、「ネイティブレベルじゃないといけない」って言われてて、それまでは、もう本当にネイティブレベルで皆が流暢にブワーって会話してるのかと思ってたんですね。そしたら、国際機関っていろんな国から来ていて、みんな母語は英語じゃないんですよ。だから、その「ネイティブレベル」って、私のイメージではもう本当に本当にネイティブの、ネイティブの人たちが話す英語だったんですけど、よくよく見ると、みんなそれぞれの母語の基礎がありつつ、たぶん第二外国語として英語を学んで、100%じゃないんだけど、自分の国の言葉の発音も入りつつ、それでも英語でコミュニケーションとろうとしていて、「あぁ、あれでいいんだな」って思ったんですよね。その人たちも、やっぱり100%ではなくって、伝えようとしても、やっぱりちょっと途中で伝えきれてないなって感じることもあるし、100%ではないんだけれども、でも、必要なことは伝えてるんですよ。

KEC Emi:    なるほどー。たくさんの方の英語を観察されて、具体的に「あぁ、あのくらいなんだな」っていうのがわかったということですね?

Michiyo:     そうですね。はい。

KEC Emi:    これは素晴らしいですね。日本にいて、お手本のようなネイティブスピーカーにしか触れていない段階では、そういうところって見えないと思うんです。

Michiyo:     はい。

KEC Emi:    国際機関で働くという面でも、英語圏で暮らしていくという生活の面でも、「ネイティブみたいでなくてもいいけれど、他のノンネイティブがやっているようなことは、自分もノンネイティブとして到達したい」ということですよね。

Michiyo:     そうですね。はい。



自分が目指す英語の、具体的な姿。



KEC Emi:    じゃあ今思い浮かべた、国際機関のどなたか、あるいは先ほど言ったとおり、架空の人物でもいいんですけど、その方の優れているところ、良いところってどんなところですか?

Michiyo:     そうですねー、まずライティングで、そもそも間違えないっていうのは基本かなって思っていて。

KEC Emi:    はい。

Michiyo:     あと、おそらく業務上で必要最低限とか、必要なことは100%、他の人にも伝えてるし、業務の中で、特に英語でものすごい困ってるわけではないんだろうなとは思うので、そのレベルですね。ただやっぱり深いこととか、細かいことを話そうとすると、すべてを伝えきれていないのかな、と思ったりします。笑 元上司はメキシコ出身で、もともとスペイン語が母語なんですけど、おそらく彼女も、母語で伝えられることが100 だとしたら、英語では90%ぐらいなのかなっていうイメージで。おそらくその彼女ぐらいの英語力であれば、業務はまったく問題なくできるし、上司とのコミュニケーションもまったく問題なくできる。ただ、もっと日常の心理的なこととかディテールを話そうとすると、やっぱり、あとの10%伝えきれないんだろうなっていうぐらいの、そういうレベルのイメージを持ってます。

KEC Emi:    はい。うん、いいですね。メキシコ人の、スペイン語が母語の上司の方、その方の英語力として、できていることを今お話いただきました。たとえば間違いなく書けるということ。

Michiyo:     はい。

KEC Emi:    伝えることについても、必要な部分については完全に伝えられている。

Michiyo:     はい。

KEC Emi:    ただ、込み入ったことになってくると多少伝え切れてないなっていうところがある。でも、それはMichiyoさんも「そのくらいでいい」と思っている。

Michiyo:     そうですね。仕事上特に関係ある部分でもないので、問題ないと思っています。

KEC Emi:    そうですね。すごく良いと思います。将来、業務で必要な、自分の英語の具体的な姿ですね。それは目標にもなってくると思うので、はっきり持っていらっしゃるというのはとても良いと思います。

Michiyo:     はい。


(いよいよ後半です)


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